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★つれづれなるボクの備忘録『緋色の脇息』

★エッセイ『ことなひまめのオッペケペーですっとこどっこいな日常』
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『秋田でお買い物』500

 わっ! 500回なんですね! このエッセイ。始めて1年ちょっとで500回。特に今年に入って100回くらい書いてるんじゃないかな? ほんとよ〜書いたわ。
 まいったな。よっぽどヒマだと思われてるんだろうな、読者の皆さんに。
 弱ったな。そろそろいい加減に仕事しろ! と怒られそうだな、代表に。  
 そんなわけで(どんな?)、今日は少し天気が良かったので、妻と秋田へ買い物に行きました。
 目的は、ボクの『エッセイ500回記念パーティー』のためです。
 うそうそ、実は妻の誕生日があと2日後に迫ったため、その買い出しに行ったのです。ハンバーグの具材をたんまり買い込みました。
 たまに外出すると、いろんなおもしろいものが見られるので、ボクとしてはエッセイのネタが増えて助かります。
 明日もたくさん書きますね。(えっ? そんなに書かなくていい?)そうおっしゃらず、どうかまた読んでください。
 今日は珍しく2人ともオフなので、これから早めに始めます。晩酌タイムです。たまにはこういう日もあっていいですよね。罰当たらないですよね。

 (2011.01.26)   このページのトップへ

『下向き率への反論』499

 鈴木東栄からこんなメールをもらった。
 彼は、「下向き率の上昇に一役買っているのは、このエッセイだ」と言っているようである。
「元気か〜。エッセイ、毎日読んでるよ〜。『緋色〜』も、ついでに(失礼)読んでるよ。『緋色〜』は、勉強になりますよ。今度、国語の勉強に役立つぞ! と言って、受験生に薦めます。いつか受験国語に出るぞう、てね。ちなみに受験に出る文章は、作者への連絡は当然、事後報告になります(近い将来のためのプチ情報でした)。  
 マリチャン雑感も、更新したら必ず読んでるよ。お前ら夫婦のお陰で、電車の中ではいつも下を向いてる! お前のせいだ(笑)。3年前に日本徒歩横断して、下ばっかしを見つめ歩き続けた結果、拾ったお金は111円、日給は約18円でした。上を向いて歩いたら、1円にもならなかったと思うから、やはり下を向いてる方が得?」

 なるほど、それも言えるな。「下向き」を決してバカにできんな、と思った。

 (2011.01.26)   このページのトップへ

『重箱読み、湯桶読み』498

 茎わかめの佃煮の小壜に『岩手県重茂浜のわかめ』を使用しています、という表記を見つけた。『重茂浜』。
 はて、これはどう読むのだろう? ということになった。
「シゲシゲ浜かなあ」
 わかめがたくさん採れそうな名前。
「フツーそうだよね」
「ジュウシゲ浜じゃおかしいもんね」
「そういう読みを『重箱読み』っていうんだよね」
 国語力のある妻が言った。音読みと訓読みの組み合わせ。
「シゲモ浜だと?」
「そういうのを『湯桶(ゆとう)読みっていうんだよね」
 今度はそう言った。訓読みと音読みの組み合わせ。さすが学があるなあ。
 『重茂浜』・・・。何て読むんだろう?
 で、調べてみたんですが、なんと! 『オモエ浜』でした。何で、何で? 『重い』の『オ』と、『茂(モ)』と、また『八重とかの(エ)』? 何かグチャグチャだなあ。
 「重茂半島(おもえはんとう)は、岩手県南東部、太平洋に面する半島。無数の入り江と半島が連続する三陸海岸の中でも最大の半島。」ウィキにそう出ておりました。
 ま、地名に関しては多々こういう事例があるわけでして、『重箱』も『湯桶』もまるで無視して勝手に名前が付けられることが多い。
 ことに三陸には多い気がしますね。鳴き砂で有名な『十八鳴浜(くぐなりはま)』なんか典型ですね。「クックッ」と鳴くから「九と九で十八」。こうなってくると、もう芸術的命名としか言いようがないですね。 

 (2011.01.25)   このページのトップへ

『久々のカレーライス』497

 夕べ、久々の(たぶん家では1年ぶり以上)カレーライスを食べました。
 肉は入っておりません。余剰気味のシーフード(モンゴイカが中心)と野菜が具でした。
 ここで登場したのが、あるまんど山平監修によるティエラの『激辛カレールー』の小壜です。
 この小壜は、以前12月10日に彼らが来た時、山平が東栄にあげたものなんですが、東栄が忘れていったため我が家にあったのです。それを少しだけ入れてみました。
「うわっ!」
「・・・」
 少し入れただけなのに、メチャ辛! 辛うま!
「・・・」
 顔から汗が噴き出しました。食べ終わって汗を拭っていると、今度はスーッと気持ちよくなってきました。
「うまかったねえ!」
 ちょっとはまりそうです。  

 (2011.01.25)   このページのトップへ

『役員の妻』496

「私も美容院に行って『身だしなみ』を整えとかなくちゃ」
「えっ? どしたの急に」
「だって、今度『役員夫人』になるんだもん」
「えっ? 誰が?」
「私」
「・・・」
「会計監査役員の妻でしょ、私」
「ああ・・・村の・・・」
 妻は、ホームページで秋田市の何とかという美容院にあたりを付けたようだ。
「こっち来て、初めての美容院なのよね。ルンルン」
 役員の妻はうれしそうだ。  

 (2011.01.25)   このページのトップへ

『つらら越しの陽光』495

 こんな朝もある。
 ボクらを励ます『希望の光』。
 「春は近いぞ」と言っているようだ。

 

 (2011.01.25)   このページのトップへ

『下向き率』494

 TVを見ていると電車の中で下を向いている人が圧倒的に多い。
 ホームで待っている人も、歩いている人も、みんな下を向いている。
 みんな右手だけポケットから出して、「その薄っぺらなもの」をジッと見ている。
 時々親指をピコピコ動かす。時々ニヤニヤ笑ったりする。耳にヘッドホンをしている人もいる。
 誰も他人に意識を向けない。「その薄っぺらいもの」だけが唯一の他人のようだ。友だちのようだ。恋人のようだ。
 「上を向いて歩こう」という歌がありましたね。いい歌です。元気の出る歌です。9ちゃん。
 今の人たち(この辺を除く)は、上どころか前さえも見ていない。「その薄っぺらなもの」が絶えず気になっているから。
 これじゃあ日本、元気がなくなるわけだね。

 (2011.01.24)   このページのトップへ

『人間っていいな』493

 人間って切ないね。 
 人間って悲しいね。
 でも人間って・・・。
 やっぱりいいな。





 (2011.01.24)   このページのトップへ

『クラシック映画はいい』492

 丁寧に作られたクラシック映画は何度観てもいい。
 昨日は、クラシックサスペンスの傑作『ガス燈』(イングリッド・バーグマン、シャルル・ボワイエ、ジョゼフ・コットンら)を観た。
 妻は見終わってから「おもしろかった!」を87回言い、「やっぱりいい映画は何回観てもいい!」を99回言った。
 おとといは『アパートの鍵貸します』(ジャック・レモン、シャーリー・マクレーンら)を観た。
 妻は、死ぬほど楽しいらしく、最近では晩酌タイムをたった1時間で切り上げる。
 今日は『太陽がいっぱい』『第3の男』『ライムライト』などが候補に上がっている。

 (2011.01.24)   このページのトップへ

『うちのデイジーダック』491

 妻はご機嫌だ。
 ご覧下さい、このスタイル。
 羽毛の入った「うち履き」です。
 足が温かいと、手も快調に動くらしいです。
 スーパーAMANOで、598円。
 ボクも「ドナルドダック」になりたかったけど、男物はありませんでした。



 (2011.01.24)   このページのトップへ

『ノルウェーの海』490

 「カニといえばカッツ』『ウニといえばカッツ』『シャケといってもカッツ』の『カッツ社長』。
 彼は、この度、会社の視察旅行でノルウェーに行った。向こうの冷凍技術を勉強するだめだ。この方、とにかく勉強大好き。どこへでも飛んでいく。
 行く前の準備は難航を極めたらしい。妻であるリエさん曰く。
「とにかく寒いところだから大変だったのよ。ダウンジャケットは言うに及ばず、サトシ(甥)にまでコーディネートしてもらって・・・」
 かつて沖縄に行ったときも、現地の気温があまりにも暑くて、当地で服を「全取っ替え」したこともある方。それが『カッツ社長』。
「一番大変だったのは『帽子』。何をかぶせても似合わないのよ」
 う〜ん。いろんなタイプの帽子をイメージしてみたが、う〜ん、確かに似合わなそうだ。コサック帽などはかなり笑える。
 そんなわけで1週間前、『カッツ社長』は機上の人となった。 
「カッツ行ったの?」電話をした。
「それがさあ、成田で他の人のスーツケース見たらみんな大きかったって、空港で買い替えたみたいよ、うちの人」
 要らなくなった小さいスーツケースはどうしたんだろう、とか、空港のロビーで、ガサガサとパンツやシャツを入れ替えている『カッツ社長』の取り乱した姿が目に浮かんだ。どうでもいいことだけど。
 珍道中にならなければいいが。

 (2011.01.24)   このページのトップへ

『おばあちゃん、復活!』489

 電話の声は、もういつものあばあちゃんだった。
「心配かけたけど、やっと起きれるようになったよ」
 おばあちゃんはそう言った。
「10日も寝込むなんて、やっぱし歳とったんだいが」
 彼女は、そう言って10日間の闘病生活を振り返った。
 でも、高熱のピークを医者にも行かずに頑張った体力を賞賛すると、まんざらでもないようだった。
「快気祝い、送るからね」
 大好きな『国内産干し芋』は2袋、すでに用意されている。 
「わあっ!」
 いつものおばあちゃんだ。よかった、よかった。

 (2011.01.24)   このページのトップへ

『ついに屋根が・・・』488

 寝て間もなくだった。
 ドドドドドドドド、ドサ〜〜〜〜ン!!!
 ものすごい音がした。
 しばらく沈黙。いやな沈黙のあと妻が言った。
「屋根落ちた・・・」
 来るべき日が来たと思った。
 仏間の上の、雨漏りしていた屋根が、1メートル以上の積雪の重みに絶えかねて、ついに・・・。
 固まったままで、ボクらは一体どうなるだろうと考えた。ポッカリ開いた屋根の下、雪山の脇に寝ているボクらは・・・。哀れな図、みじめな図、寒々しい図が浮かんだ。『遭難』『凍死』・・・命の危険を感じた。
「見てくる」と、ボクは言って、恐る恐る仏間の戸を開けた。
「・・・」
 落ちたのは屋根の雪だった。屋根ではなかった。生き延びた。

 (2011.01.24)   このページのトップへ

『ネット墓地だって?!』487

 こんなことが出ていた。
 お墓参りの新しい形が徐々に広がりつつある。お墓や遺影、戒名、生前の写真がパソコンや携帯電話の画面にあらわれる「ネット墓地」だ。お寺に足を運ばずにお参りすることができるとあって、高齢者や遠方に住んでいてお墓参りに行きにくい、子どもがいないため実際のお墓だと今後の管理が難しいという人には嬉しいサービス。まだ利用者は少ないが画期的な試みとして注目を集めている。
 マジ? と目を疑った。
 今のところ賛否両論のようだが、ボクは「しないよりはいい」とは思うものの、それで済ませるのには反対だ。断固反対だ。少なくとも自分はイヤだ。
 以前、パソコンやケータイが普及したことで、『JR東海のクリスマス・エクスプレスのCM』のようなドラマが消えたことを書いた。(『バックナンバー350』の334話『ドラマが消えた日』)
 何でもかんでも『便利だからいい』ではないのですよ。
 『不便だったからよかった』こともあるのですよ。
 特に『人間の気持ち関係』においてはね。『気持ち』って何だ?
 手間をかけないお惣菜食、インスタント食が味気ないように(かえっておいしいと言う向きもあるかもしれないけど)、すべてがそういう方向に行ってしまうのは間違っているんですよ。
 そして、そういう人のいいわけは、『だって私忙しいんですもの』、『生活のために働いているんですもの』、『墓地は遠方だから・・・』、『子供が小さいから・・・』。
 ボクは違うと思うなあ。
 『ドラマが消えた日』の次は、『良心の消えた日』にならないでほしいもんだね。

 (2011.01.24)   このページのトップへ

『落花生』486

 落花生といえば千葉県。それも八街(やちまた)の落花生は日本一。
 唐突に落花生の話をしたのは、昨日スーパーで、落花生の大袋を大量に買っていた人がいたからです。
 落花生で思い出したのが、石巻の義兄(エンチャン)です。彼はこれが大好きです。
 それから、かつて仙台の国分町に、落花生の殻をフロアに敷き詰めた店がありました。落花生を頼むと、そのまま殻を床に捨てていい店でした。
 名前は忘れたけど、妻もよく知っていて、
「あれ、変だったよね。捨てていいって言ったって、何だか食い散らかしたものの上にのっかってるみたいで、落ち着かなかったよね」
 と言いました。
「さすがに、もうつぶれたんじゃない?」
 しばしそんな話に花が咲いたのですが、花が咲くといえば、この落花生、なんと花が咲いたあと、花が落ち、落ちたところに「さや」が生まれるんだそうです。だから「落花生」。知ってました?
 「サヤ」は土の中で育ち、その「サヤ」の中に豆が育つのです。知ってました? 土の中からあれを掘り出すんですって。
 不思議な人たちやなあ。

 (2011.01.23)   このページのトップへ

『やってみたい職業』485

 ダントツ1位は、スーパーのレジ係です。
 あれを1ヶ月でいいからやってみたい。
 そうしたら、小説の1冊や2冊は楽に書けるだろうな。
 いろんな家庭の、いろんな生活事情、家族構成、夫婦関係の善し悪しまで、100人いれば100通りの人間模様が鮮明に分かるだろうな。
 どういうものを食べてたら肥満になるのか、そういうことにも興味あるなあ。
 スーパーAMANOさん、どうですか? 使ってくれませんか? スウィングさんが師匠だったら、言うことないんですけど。

 (2011.01.23)   このページのトップへ

『体感、万有引力』484

 ニュートンはリンゴが落ちるのを見て『万有引力』を発見した。
 それを実感する体験を、今朝方ボクはした。
 ヒュ〜、ポットン!
 ヒュ〜のあとに1秒程度の間隔があったのは、昨日汲み取ってもらったばかりだからだ。
 そのお陰で、ボクは『万有引力』をよりリアルに感じ取ることができた。
 これは、水洗の方には絶対味わえない感覚だろう。
 ニュートンの気持ちがよーく分かった。

 (2011.01.23)   このページのトップへ

『怪奇現象』483

 朝から真剣勝負で仕事をした。代表も真剣勝負だった。
 真剣と真剣で「火花」が散っていた。
 そうして、お互い一件落着、めどが立ったところで昼食となった。
 それからまた仕事再開! と、ここでおかしなことが起こった。
 パソコンがおかしい。3台あるうちの2台の動作が突然おかしくなった。
 これって『怪奇現象』?
 ボクがリセットして立ち上げると正常になるのだが、そこに代表が座るとフリーズ。
 そういうことが何度も起こった。
「ちょっと、ちょっと、ちょっと・・・」
 代表は「サ・タッチ」のように言った。
「う〜ん・・・」
 ボクは代表の背後をのぞきこんだ。
「あっ! 背後に何かいる!」
「えっ!」 
「ヤメロンパだ!」
「うそっ!」
 皆さん、そういうことありませんか?
 意味もなく、突然パソコンが動かなくなること。それは背後に『ヤメロンパ』がいるからです。
 そういうときは、そっとこう言ってあげてください。
「はいはい、ありがとう。働き過ぎですね。もうやめます」
 それ以前に、こまめにバックアップを取っておくこともお勧めします。

 (2011.01.23)   このページのトップへ

『このエッセイ、読まれてる!』482

 さっきスーパーAMANOへ行きました。
 死ぬほど大好きな『寒ブリ』を買うためです。
 と〜ころがギッチョン(ああ、これ死語です、死語)、寒ブリどころか「ただのブリ」さえ一つもありませんでした。
 売れ切れてしまったのでしょうか? いや、もともとそういうPOP表示はありませんでした。
 ということは・・・。どういうこと? 例年の70倍も獲れているのに、秋田の井川のスーパーには1匹もない。
 これって『思わせブリ』?
 ガッカリして帰ろうとした時、ふと「醤油コーナー」に目が留まりました。
 ボクがこのエッセイで要望したのは1月20日、ほんの一昨日のことです。注ぎやすいボトルのことです。
 それがあったのです! キッコーマンさんがやってくれていたのです! クルクル回るキャップ方式の採用。
 いやあ、驚きましたね。もう商品化されているとは!
 キッコーマンの社長さんは、このエッセイを読んでくれていたんですね。本当に頭が下がります。ありがとうございました!
 気を良くして歩いていると、今度は「キムチコーナー」の前に来ていました。
 ここでも驚くことがありました。
 ボクがこのエッセイで、激しく推奨していた『極(kiwami)』という名のキムチが売り切れていたのです!
 ほかはたくさんあるのに、『極』だけが1個もない。
 いやあ、驚きましたね。こんなに売れているとは!
 この周辺の人々は、このエッセイを読んでくれていたんですね。それも相当数の方々が。本当にありがとうございます!
 そんなわけで、ボクのエッセイが、古今東西たくさんの方に読まれている事実が判明したわけであります。
 少なくとも1万人以上の読者がいるようです。
 そんなバカな!

 (2011.01.22)   このページのトップへ

『寒ブリが大豊漁だってよ!』481

 そんな耳よりなニュースを見つけた。
 死ぬほど大好きな『寒ブリ』が安くなっているのだ!
 『ブリの塩焼き』『同じく照り焼き』『ブリ大根』『お刺身』・・・。
 わあっ!
 そうと決まれば行かねばなるまい。
 予定外の行動に出ずにはおられまい。
 寒ブリさん、待っててね!

 (2011.01.22)   このページのトップへ

『緋色の脇息』480

 そういうタイトルのコーナーを作りました。
 これはプライベートなボクの備忘録です。
 よっぽどお時間のある方は、時々読んでみてください。
『緋色の脇息』

 (2011.01.22)   このページのトップへ

『迷惑な除雪』479

 こんなことを言うと罰が当たりそうなんだけど、一言言わしてください。
 大きな道では、トラックに雪を積んで持っていってくれるらしい。
 かつて妻のいた会社が作っていた『雪を吸い込んでボーンッと放り投げる機械』で、道の脇に溜まった雪を吸い出して、大型トラックに放り投げる。そうすると全面的に道がきれいになる。雪がなくなる。どうもそういうことらしい。
 しかし、ここは大きな道ではないので、小型の除雪車がダーッと雪を道の脇に押し出していくだけだ。
 『除雪』という言葉の意味を考えると、「雪を除(よ)ける」という広義の意味ではこれも正しかろう。
 しかし、これが迷惑なのである。(ごめんなさい)
 せっかく、入り口と車庫の前と勝手口の前の雪を取り除いても(昨日だって2人で1時間以上かかった)、あいつが来ると「元の木網」。また最初からやり直さなければならない。
 しかも、あちこちから「氷のブロック」を引きずってきて、それをドッガーンと置いてゆくので、その作業は難航を極める。
 これでは、除雪と言うよりも「入り口封鎖」と言わざるを得ない。嫌がらせ? と思わざるを得ない。 
 『除雪』の意味を拡大解釈しないでほしい。『除雪』の本来の目的は「雪を除ける」ことではなく、「雪を除く」ことではないだろうか。除いてスッカラカンになくしてほしいのだ。
 大きい道ではそうしているのに、しかも、大型除雪車が来ると町は沸き返り、家の雪まで道路に持ってきて「やったあ、やったあ! ばんざ〜い!」とはしゃいでいるそうではないか!
「えらい違いだな」
 まあ、しょうがない。愚痴は言わないでおこう。道路上の除雪だけでもよしとしよう。
 ここは陸の孤島なんだから・・・。

 (2011.01.22)   このページのトップへ

『毎日氷点下、毎日雪』478

 いっつも書いてて申し訳ないのですが、本当に今年はどうしちゃったのだろう。
 今年になって一度もプラスの日がない。雪が降らない日もない。天気予報では、どうやら、これはしばらく続く見込みだ。
 コーゾーさんが昨日、こんなことをボクたちに聞いた。
「仙台も、こう雪あるが?」
「降ってもすぐ融けますよ」
 妻が答えた。
「ほう、やっぱり秋田どが、こっちのほう一番降るべな」
 そうそう。
「横手あだりはもっと降るってな」 
「ああ、かまくらですもんね」
 生まれてからずっとこの村を出て生活したことのない彼にとっても、今年の冬は特別厳しいらしい。特に、目の手術、手のしびれを抱える彼にとってはつらい冬だろう。
「あらがっても仕方ねえ」
 そう言って、コーゾーさんはチェーンソーを持ち上げた。
 それはそうなんだけどね。

 (2011.01.22)   このページのトップへ

『変な食べ物、ブリコ』477

 秋田の人なら知っている、郷土食「ハタハタ」。そしてその魚卵である「ブリコ」。
 ボクらは昨日、ハタハタを焼いてつまみにしたのだが、3尾全部にブリコが入っていた。
 ボクは歯の関係で、(特に今は入れ歯もないので)苦手なのだが、妻は「ブリコ」にはまっていて、パツッ、パツッ、パツッ、パツッと軽快な音を立ててよく食べる。
「パツッ! それにしても変な食べ物だよね、これ。パツッ! パツッ!」
 それに呼応してストーブの薪がはぜる。
 パツッ!
「パツッ! 皮が硬いねえ、これ。パツッ! パツッ! パツッ! パツッ!」
 妻は3尾全部食べきった。
「うらやましいよ。歯が良くて」 
 そうボクが言うと、妻は歯ぐきの奥に入った「ブリコ」を舌で起用に導き出して、「パツッ!」と噛んだ。
「変な食べ物だね、これ。病みつきになるよ。パツッ! パツッ!」
 パツッ!
 薪が、負けじとまたはぜた。
 どうでもいいけど、うるさい!

 (2011.01.22)   このページのトップへ

『段取りの日、暴走の日』476

 昨日の1日にテーマを与えるとしたら「段取りの日」「暴走の日」であった。
 段取りというのはこういうことである。
 まずは「食材の段取り」。
 11尾連結されて凍結されていた「ハタハタ」を半解凍し、2、2、4、3に小分けした。最後の3は昨日のつまみにし、残りは再冷凍した。
 それから、3杯連結されて凍結されていた「イカ」を解凍し、1、1、1、に分けた。1は刺身にし半分昨日食べた。1はおでんに入れて昨日食べた。1はフライ用に加工し再冷凍した。
 もう一つの段取りは「薪の段取り」。何度も書いているように、コーゾーさんのお陰で1月いっぱい分の薪を段取りした。
 「暴走の日」というのは、雪かきの途中にコーゾーさんが来てしまったので、汗をかいたままで、自動的に「継続労働」をしてしまったことである。
 最初の予定では、雪かきのあと髪を切ってもらい、仕事に復帰するはずだった。成り行き上そういうことが先延ばしになった。暴走してしまった。結果、風邪をひきそうになった。
 もう一つの暴走は、時間が押してしまったので、夕食の「おでん」の製作が暴走した。クツクツ時間をかけてやる予定が、ものすごく急ピッチで行われることになった。 
「慌ただしかったね、今日」
「でも、いろいろスムーズに進んだとも言える」
 ちょっと疲れた。

 (2011.01.22)   このページのトップへ

『寒冷太り』475

 大変な事態だ。
 2人とも体重と皮下脂肪、および内蔵脂肪が急増している。
 酒の量も減ったし、昨日などは成り行き上薪割りまでやったというのに、何なのだこれは!
「寒冷太りかもしれない」
 寒いから、体が「これじゃあいかん。このままでは死んでしまう。少し蓄えておかねば」と、生命の危機を感じ、勝手にあれこれ増やしているのだ、と妻は主張した。
 確かにそうかもしれない。人間の体はうまくできている。好むと好まざるとに関わらず、生命維持装置が作動しているのかもしれない。
 その証拠に、この村の人たちも冬になると俄然太る。黙って家にいる時間が長いからかもしれないが、今まで「肥満」と「寒さ」の関係に注目した研究レポートは見たことがなかった。
 妻の考察に一理あるかも、と同意しつつも、ボクは一方で「生命の危機」も大事だが、「ルックスの危機」も大事ではないかと思った。
 そのことを言うと、妻も渋々うなずいた。 
「ご飯の量、ちょっと減らそう!」
「おやつの量、少し減らそう!」
 そういうことになった。

 (2011.01.22)   このページのトップへ

『不可解な妻の夢』474

 マドロスさん(亡くなった義父)の本チャン命日が近づいている。
 そのせいか、彼女は最近マドロスさんの夢を見るのだと言う。
 昨日の夢はこうだった。
 マドロスさんとリカさん(石巻の義姉)が、耕運機を持ち上げている。
 妻は黙ってそれを見ている。
 彼らは怪力で、耕運機を小屋の柱に吊るしていた。
 何のこっちゃ!
 その前の日もマドロスさんが出てきたそうだが、何をしたんだっけ? あまりに奇想天外な夢なので忘れてしまった。
「彼、まだ自分が死んだと思ってないのかもしれない」 
 妻は、不可解な夢の理由をそう結論づけた。
 何のこっちゃ!
 ちなみに、ボクらは命日にマドロスさんの好きだった『特製ローストビーフ』を振る舞おうと思っています。

 (2011.01.21)   このページのトップへ

『反動 夏目椰子』473

 二日酔いのように、
 あんなに陽気に、愉快に過ごした時間のあとに襲ってくる地獄の苦しみ。
 それと反対に、今の苦しみを大きなプラスのエネルギーに転換せよ。
 上昇気流をつかむのだ。
 反動のポテンシャルを味方につけるのだ。

 これは、2002年の春にボクが書いたメモだ。
 『Alfred Lord Tennyson』のこの詩に影響を受けているようだ。

 Come,my friends (行こう! 友よ) 
 It's not too late to seek a never world.(新しい世界を探し求めに)
 For my purpose holds to sail beyond the sunset.(夕日の果てに船を進めよう)
 And through we are not now that strength which in old day...(もはや昔日の若さは失せた)
 moved earth and heaven...(天地を動かした力も)
 that which we are,we are.(今、あるがままに)
 One equal temper of heroic hearts(雄々しい勇者たちの心意気を胸に)
 made week by time and fate,but strong in will(肉体は弱れど、意思の力は強く)
 To strive,to seek,to find and not to yield.(戦い、探し求め、見いだすのだ。屈することなく)

 (2011.01.21)   このページのトップへ

『コーゾーさんが来てくれた!』472

 もう本当に薪が危機だったので、たまらずコーゾーさんに電話をした。コーゾーさんはいなかった。
 昼飯後、ボクらが雪かきをしているところへ、コーゾーさんが青い軽トラに乗って現れた。
 顔色が優れない。でも、チェーンソーを何度も修理しながら薪を切ってくれた。
 ボクらはそれを運んでマサカリで割った。
 一息入れて、『飲むヨーグルトブルーベリー味』を飲んでいる時、コーゾーさんは言った。
「オメ、今度、村の会計監査やってけにゃが?」
 先日亡くなったMさんの「後がま」をお願いしたい、ということだった。
「えっ!」 
 ボクは驚いた。
「誰もいねえんだ」コーゾーさんはそう言うと、飲むヨーグルトをグイッと飲み干した。
「オレでよければ・・・」
 最近、「いつか、村で世話になった恩返しをしなきゃね」と、よく妻と話していたので、いい機会だと思った。
「そうが。いがった、いがった。オレ何も会計分がらにゃがら」
「えっ?」
 コーゾーさんは会計監査の一人らしい。
「名コンビね」
 薪を集めながら、妻はクスッと笑った。

 (2011.01.21)   このページのトップへ

『可視化2』471

 食料部門の可視化作戦に成功したボクたちは、調子に乗ってもう一つの可視化に乗り出した。
 「へそくり部門」である。
 この部門は、本来あまり可視化されない。可視化や周知化に向かない部門である。それだからこそ「へそくり」なのである。
 「へそくり」が公になってしまえば、それはもう「へそくり」ではないだろう。単なる「タンス預金」だろう。
 誰にも知られずに「隠し持ってる」という、あの甘美な魅力は著しくそがれるだろう。
「いいの、いいの」
 代表はそう言って、いろんな封筒を持ってきて、「これはおじいとおばあから結婚した時にもらったもので・・・」とか「これはリカさんにもらった・・・」とか言いながら、そのお金を集計し始めた。
 目的別にいろいろあった。そういうところが代表だなあ。すごいなあ、と思った。
 ボクはといえば、以前妻にもらった「おこずかい」が缶の中に1万円、手つかずで入っているだけで、それ以外に「へそくり」と呼べるものも呼べないものも一切なかった。
「ボクのほうは全財産がこれです」そう言うと、代表は少し哀れんだ顔になった。
 集計した額を皆さん聞きたいでしょ?
 それは言えません。もちろんどこに隠しているかも。泥棒に入られたくないですから。
「これだけあれば一生遊んで暮らせるね」
 ボクらはそう言って喜び合いました。
 うそ、うそ。

 (2011.01.21)   このページのトップへ

『可視化1』470

 ボクたちはあまり買い物に行きません。
 特にこの冬は、1週間に1回がいいところ。
 我が家には大きめの冷凍庫がありまして、(あっ、まあ家自体が冷凍庫といえば冷凍庫なんですけど)その中に冷凍のお肉とか魚が保存されているわけですね。
 で、毎日の献立はその中の在庫を確認して決めます。
 ただ、問題が一つあって、それは「在庫管理」しているつもりでも、ついうっかり、その存在を忘れてしまっていることがあるんです。
 奥のほうにしまわれたものとか、あまり好きでないものとか、そういうモノが「在庫リスト」から外れてしまうことがままあるのです。
 そんなわけで、昨日、妻の発案で「冷凍庫の棚卸し」をしました。全部引っ張り出して「在庫リスト」を作成しました。
「可視化って大事だね」
 この作業で見つかったものに「うなぎ」がありました。うれしかったです。それから隣のケイコさんにいただいた「ハタハタ」がありました。これもうれしかった。
「忘れてたよ、これ」
 一方、うれしくないものも数点ありました。
 「大量のイカ」と「大量の銀タラカマ」でした。イカはまだしも、銀タラのカマは、ちょっと「かすけて」いるようでした。
 そんなわけで、妻の誕生日まであと1週間。それまで買い物に行かなくても、何とか食べていけるメドが立ちました。
 妻は目を輝かせてリストを睨みながら、何からどう調理するか、一次加工とか二次加工とか、そういう知恵がフツフツと沸いているようです。
「まずはこれからいこう!」
 妻は余剰在庫のイカを取り出してそう言いました。
 4杯連結されて凍結しているイカを、1杯は「おでん」の具に、1杯は「みりん醤油」に漬けて「イカぽっぽ」に、残りの2杯は「イカフライ」用に加工して冷凍する方針を立てました。
 うちの代表は、「商品管理部門」においても一級のキーパーソンであることが分かりました。

 (2011.01.21)   このページのトップへ

『子どもの頃の記憶1』469

 目の前の1枚の黄ばんだ写真を見ている。
 ボクの幼少の記憶がよみがえる。
 あの日、親戚の家族で、たぶん男鹿半島だったと思うが、夏の海に出掛けた。
 午後、誰か大人が言い出して、舟をこいで沖に出ることになった。
 海が初めてだったボクは、心臓がドキドキしていた。
 「海には魚がいっぱいいるんだろうな」そういう気持ちで胸がワクワクした。
 何人かの子どもが、その人とともに舟に向かった。小さな手こぎ舟だった。
 ボクは、とっさに「そうだ、網を持っていけば魚をすくえるかもしれない」と思った。
 そう思って、その一団をすり抜け、舟とは反対方向の「海の家」に向かって走り出した。
 そこで「虫獲り網」を買った。
 勇んで浜に戻った時にはもう舟はなかった。
 今でも、虫獲り網を持って呆然と立ち尽くす自分を思い出す。
 しょっぱい涙の味を思い出す。
 ボクは魚が好きだった。村の川や堰で、もっぱら手づかみで、時に「ド」や「ヤス」や「ハリ」を使って魚を捕った。
 巧妙な仕掛けを要する釣りは、あまり性に合わなかった。根が短気なせいか、ゆっくり構えて用意周到に魚を待っているのはダメだった。
 ボクが捕ってくる魚、ことに「ナマズ」や「ドジョウ」「カジカ」「ウグイ」などはばあちゃんの好物だった。その度にばあちゃんはボクを褒めてくれた。
 黄ばんでも色あせない記憶。あの海での思い出・・・。
 大人たちは、海の家で陽気にビールを飲み歌を歌っていた。子どもたちは真っ黒に日焼けして、思い思いに浜辺を飛び跳ねていた。
 海は、少年の目にはどこまでも広く、青く、神秘的に輝いていた。空はどこまでも永遠に続いていたんだ。
 舟に乗り遅れた悔しさとともに、あの日のことをボクは一生忘れないだろう。

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『キンキの煮魚』468

 夕べは『キンキの煮魚』だった。
 暮に「ダイサン」という生鮮スーパーの店頭売り場で、1尾500円のを2尾買った。
 キンキというのはあの『吉治』のことであり、煮ても焼いてもおいしい最高級魚。それが、冷凍とはいえ1尾500円というのは安い。
 しかし、魚通のボクが義父の魚類図鑑で調べた結果、これは「にせもの」であることが分かった。『キンキモドキ』であることが。『キンキモドキ』は微妙に細長い。
 まあ、でも、本物は1尾3000円とかするわけで、「にせもの」と分かっていても、それを食卓にお招きしたいというのが庶民のささやかな贅沢というもの。
 さて、話をまな板の上に戻そう。
 ウロコを取って、内蔵を取り出そうとしたボクは驚いた。
「食ってる!」
 大きく開けた口から、小さな魚の尾っぽが2つ飛び出していた。どうもこの方、食事中に網にかかってしまったようだ。そして、そのまま冷凍保存されてしまったようなのだ。
 小さいとはいえ魚は魚。1尾買ったつもりが3尾ゲット。何だか得したような気になった。「グリコのおまけ」みたいな。
 そのことを妻に告げて見せると、妻は不思議そうにこう言った。
「ちょっとそれ、その人の子っこじゃない?」
 あっ・・・。
 取り出してよく見ると、確かにそれは、その人の子っこのようだった。7センチくらいのが2匹、頭から丸呑みされた格好だった。
「こいつ、自分もしくは自分の仲間の子っこを、一気に2匹も丸呑みしたのかなあ」とボクが言うと、
「そうとも限らないわ。テレビで見たことあるけど、自分の口の中で子っこを育てている魚もいるから、そういうことかも知れないわよ。吐き出そうとした瞬間に捕まったとか・・・」
 と、妻はアカデミックなことを言った。
 なるほど・・・。
 一瞬そう思ったが、「待てよ」と思った。
「ちょっと待って。向きが違う、向きが」
 ボクがそう言うと、妻は死ぬほど笑った。 

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『凍ったバナナを食す』467

 黒いババナのことは書いたが、今それを食してみた。
 4本あった。生協のフィリピンバナナ。
 「朝食おにぎり党」のボクたちだが、今朝はあえてこれを食べることになっていた。
 このまま捨てるのは忍びなかったからだ。食料事情の逼迫も起因している。
 バナナを手に取ってじっくりと観察してみた。確かに黒い。しかし、ただ黒いのではない。冷蔵庫に入れた時に黒くなるのとは少し違っている。気持ち悪く黒い。分かるかなあ。
 寒い日にプールに入った時に唇が紫になりますが、ああいう色です。「ドドメ色」という感じ。ドドメとは桑の実のことです。
 次に、妻の鋭い監視の目の前でそれをむいてみた。
「なんだこりゃ!」
 やはり「ドドメ色」。中身もドドメ色。皮よりは少し薄めのドドメ色。
 この辺で、妻の顔色に変化。こっちも「ドドメ色」。恐怖心でドドメ色。
 むいている手がかじかむ。冷たい。これ何?
 でも、ボクらの朝食はこれしかない。仕方ないから、ボク食す。
 あっ・・・。
「これ、案外うまいかも・・・」
 見え透いた嘘をつく。
「わたし要らない」
 妻、あっさり嘘を見抜く。
 かくしてボクたちは、朝食抜きの道を選ぶことになった。

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『椰子の実2』466

 ボクのペンネームは「寿ぎ椰子」、「夏目椰子」という名前で書いていたこともあります。
 かつて、文学を目指している仙台の友人から、「ナツメヤシ」に関わるこんなメールをもらいました。

 中国には、クロウメモドキの棗(なつめ)という果物があるが、「ナツメヤシ」はヤシ科の実。アラビア半島やイランなどの中近東の原産だ。
 大人の樹に成長するまでに平均80年かかり、高さは数十メートルにもなるのだ。
 干した実は、甘くねっとりとしていて干し柿に似ている。実だけでなく、葉は編んで敷物やカゴに。幹は建築材料や薪に。種からは油を搾り、そのカスは家畜飼料にと捨てるところがない。
 砂漠の民にとって、「ナツメヤシ」は神様からの贈り物に思えたことだろう。
 あなたも老成でもいい、遅咲きでもいいから、そんな作家になってください。

 そうだね。80までには何とかしたいよね。

 (2011.01.20)   このページのトップへ

『イズラエル・カマカヴィヴォオレ』465

 大好きなシンガーである。ハワイ出身、体重340キロ。
 1997年、肥満のため38歳で亡くなってしまったのだが、今でも彼のアルバムを聞くと心が洗われる。
 とにかくいい声なのだ。そして人柄がいい。神様のような人である。ハワイの人たちからどれだけ愛されていたか「このYOUTUBE」を見ればお分かりいただけよう。
 先日観た映画『Finding Forester』のエンディングでも使われていた。
 ボクらは『FACING FUTURE』というアルバムを持っている。



 これを聞いてると秋田のこの極寒の地が、『天国のハワイ』になっちゃうから不思議です。

 (2011.01.20)   このページのトップへ

『椰子の実』464

 名も知らぬ遠き島より 流れ寄る椰子の実ひとつ
 故郷(ふるさと)の岸を離れて 汝(なれ)はそも波に幾月(いくつき)

 旧(もと)の木は生いしや茂れる 枝はなお影をやなせる
 われもまた渚を枕 孤身(ひとりみ)の浮寝(うきね)の旅ぞ

 実をとりて胸にあつれば 新たなり流離(りゅうり)の憂い
 海の日の沈むを見れば 激(たぎ)り落つ異郷の涙

 思いやる八重の汐々(しおじお) いずれの日にか国に帰らん(作詞 島崎藤村 作曲 大中寅二 歌 藤山一郎)

 石巻の夕方5時、この歌が流れる。
 飼い犬のアッシュは外に飛び出す。
 そして、美しいバリトンボイスで朗々とそれを歌う。
 最近、年をとって声量が落ちた気がする。



 (2011.01.20)   このページのトップへ

『のど元過ぎれば・・・』463

 寒い、寒いと言っているが、忘れちゃいないか「去年の猛暑」。
 背負っていたじゃないか、保冷剤。
 死ぬほど暑かったじゃないか! ええい! 夏!
 のど元過ぎれば熱さ(暑さ)を忘れるというが、ボクは忘れないぞ!
 今年の猛寒に心を奪われて、あの猛暑を忘れてなるものか!
 それにしても地球がどうかしているね。
 ボクはこう思う。
 これは怒ってるんですよ、地球が、人間に対して。
 あんまり自己中心でしたもの。自分のことだけしか考えてこなかった人間に罰が当たったんです。
 その罰が、なぜ極端に秋田方面に?
 その意味が分からない。秋田の人がそんなに悪いことしました?
 ちゃんとお米作って、真面目にやってきたはずですよ。
 神様、怒るのは分かりますが、何卒公平性だけは保ってください。お願いします。

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『昔は風情があったよね』462

 何のことかと申しますと、それは「牛乳瓶」のことです。それも大きな牛乳瓶。
 ガラスの瓶って風情がありますよね。フランス映画に出てきそうですよね。カッコイイですよね。
 あれが紙パックになったのはいつからだろう。あれによって牛乳の味は3割下がったとボクは見てるんです。
 紙パックって全然風情がないですよね。ああ、嫌だ、嫌だ。
 実は、昨日生協の宅配で「飲むヨーグルト」が届いたんですが、その瓶がガラス瓶だったんですね。
 しかも、返却すればまた再利用してくれるんですって。
 これいいねえ。昔の牛乳配達と同じ仕組みなんですね。
 これこそエコですよね。風情があって、味も良くて、地球にも優しい仕組み。
「世の中のものがすべて、こういうふうに昔になっていけばいいんだよね」
 聡明な妻は、牛乳瓶だけでなく、醤油瓶や油の瓶や、果ては豆腐やこんにゃくのことまで引き合いに出してそう言った。
 ボクは、商店街に八百屋さんや魚屋さんや肉屋さんや雑貨屋さんが元気だった昭和60年代の生活を思い浮かべた。
 いい時代だったなあ。あの頃が一番良かったよ。
 貧しくてもみんな元気だったよ。

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『気がかりなコーゾーさん』461

 コーゾーさんの消息が途絶えている。
 我が家の管理人を自認する彼の姿をしばらく見ていないのだ。
 年末に会った時、目の手術をしたことや、そのためにうつ伏せに寝ていたので、手足がしびれるということを聞いていた。
 もしや、病に伏しているのでは?
 心配だ。我が家の管理人のピンチは、我が家のピンチを意味する。彼とボクらは一蓮托生、生死までも共にしているのだ。
 薪はどうすればいいのだろう? もう自力でできることはないのだ。
 来年の米は大丈夫だろうか? ああ、心配だ。生命の危機を感じる。
 一度電話をしてみよう。

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『改良、お願いしま〜す』460

 エコの時代になって、いろんなものが改良されてきている。
 例えば、醤油の容れ物。
 瓶からペットボトルに、そして最近ではポリ袋状のものまで出ている。
 ボクらは、減塩醤油のエコパックを購入している。
 しかし、これにはまだ難がある。
 注ぎ口がダメなのだ。
 中袋と外袋の二重構造になっているのだが、どうやってもうまく注げない。
 タケノコチンチンの男の子のように(女性の方、意味分かります?)あっちゃこっちゃに飛び出してしまう。
 昨日も妻はそれで失敗した。計量スプーンに命中せず、醤油が多めに入ってしまった。
 ボクも醤油差しに入れようとして、テーブルにボッポリ(大量に)ぶちまけた。
 「ヤマサ」さ〜ん、「キッコーマン」さ〜ん、改良お願いしま〜す!

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『煮物王』459

 久しぶりに妻の煮物を食べた。
 手羽と大根と厚揚げとこんにゃく。
 いやあ、うまい、うまい。
 やっぱり妻は『煮物王』だった。
 これは明らかに石巻のおばあちゃん譲りである。
 おばあちゃんの煮しめの味はサイコーなのである。
 そのおばあちゃんは、今どうしているだろうか?
 快方に向かっていると信じているのだが・・・。
 ボクたちは、おばあちゃんの『快気祝い』を考えている。
 スーパーAMANOで、国産の「干し芋」を買って送る計画なのである。

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『死ぬほど笑った』458

 しばらく眉間にしわものの映画ばかりだったので、昨日は『笑の大学』(三谷幸喜)を観た。
 いやあ、笑った、笑った。
 久しぶりに死ぬほど笑いました。
 役所広司演じる「サキサカさん」とゴローちゃん演じる「椿一」の掛け合いがサイコーだった。
 笑いのツボだらけ。さすが三谷幸喜だね。笑かしてくれるね。まさに笑いはセンスだよね。
「サキサカさんみたいな人、結構いるよね」と妻。
「ああ、一見笑いに縁がないような朴念仁でも、案外おかしい人でしょ?」
「たとえばあの人とか・・・」
 妻はそう言って何人かの名前を挙げ、最後にこう言った。
「そういう人を笑わせられたらすごいよ。考えただけでもおかしい」

 (2011.01.20)   このページのトップへ

『黒いバナナ』457

 今日で20日間、今年に入ってずっと「氷点下」の日々が続いている。
 いろんなものに変化が現れているが、昨日「黒いバナナ」を妻が発見した。
 中身は何ともないのに、皮が真っ黒くなっていたのだ。
 南国生まれの君たちにはあまりにも過酷な環境だろうな。
 可愛そうに。
「冷蔵庫と一緒だもんね」と妻。
「いや、冷蔵庫ならまだしもレートーコだよ、レートーコ」
 話にならない。
 「寒い」という言葉が死語になるくらい。「サムイ」という言葉の響きがかわいらしいぐらい。
 『ザブイ!』

 (2011.01.20)   このページのトップへ

『未明の一刻』456

 先出の池沢夏樹はこう言っている。
「すべての良き物語は、明け方の薄明の中から立ち現れるものだ」
 井上靖は、そのことをこんな名文で語っている。

 私は今でも「暁闇」(ぎょうあん)という言葉で呼ばれている、未明の一刻が好きである。
 もう夜は終わってしまったが、と言ってすっかり明けきっているわけではない。
 夜と朝との間に置かれている不分明な時刻である。
 前生の暗さのようなものが、辺りには生臭く漂っている。
 私は、暁闇の立ち籠めている未明の一時刻が好きだ。
 人間が何ものかに立ち向かっているからである。
 『暁闇を衝いて』という言葉があるが、人間の精神は確かに未明の闇に立ち向かっており、闇を衝いて何事かを行おうとしているのである。

 ASAGUSO人間のボクは、暁闇を衝いて出頭する。そして何事かを行うのである。

 (2011.01.19)   このページのトップへ

『ケッチとヨール』455

「誠意をもって語られた真実は、すべて同等の価値を持つ。ボクたちは、あの物語を語るのに1年の歳月とあれだけのハーパーを費やすことでその誠意を証明した」
「それが語るということだ」
「そうなんだよ。それが語るということなんだよ」
「ただ運が良かったとも言えるよ」
「誰にとって?」
「語られるべき物語にとって。あの豊かな幽閉生活の中から、この物語が生まれたわけだろ?」
「そうだね。物語というのがすっかり語られて、一つの形をとるためには、たぶん相当量の幸運が必要なんだよ。語り手は絶対必要なんだから」
「2人いるために細部を詳しく思い出すことができる。言葉というのはもともと『弁証法』的なものだからね。2人のほうがずっと有利なんだ」

 池沢夏樹の長編『マシアス・ギリの失脚』に出てくるケッチとヨールの会話だ。
 『弁証法』、つまり対話によって真の認識に至る方法を採用しているのは彼らだけではない。
 それは、ことなとひまめの得意技でもある。

 (2011.01.19)   このページのトップへ

『おにぎり、うまっ!』454

 朝食はおにぎりと決まっている。
 妻が前日に握る。
 朝の初動を円滑にという目的で考案されて、かれこれ半年、この習慣が定着している。
 ボクが先に起きて、ストーブであっためておく。
 ちなみに具材は、今日は「昆布」だった。その他「すじこ」「たらこ」「シャケ」などが入る。
 それにしても「おにぎり」はうまい。腹もちもいい。
 手間がかからず経済的だ。
 特に妻の握ったおにぎりはうまい。
 天才的にうまい。
 ああ、うまい、うまい。
 入れ歯のない歯ぐきに残った米粒を噛みしめながら、今ボクはつくづくそう思っております。

 (2011.01.19)   このページのトップへ

『自分に立腹、デッキで全裸』453

 おもしろい記事が飛び込んできた。
 JR盛岡駅で起こった「チン事」。
 「公然わいせつ物チン列罪」で捕まった男はこう語っている。
「乗り換えを間違えた自分のふがいなさに腹が立った。裸一貫からやり直すには服を捨てるしかなかった」
 さらにこう続く。
「脱いだ服は親に買ってもらったものだから、捨てないと自立できないと思った」
 筋の通った理屈である。考え方は間違ってない・・・気がする。
 人生の教訓になる示唆も多い・・・気がしないでもない。
 こういうことをおっしゃるのは、もしやあの人では・・・。
 そう思って名前を見たが、あの人ではなかった。「ス」の付く人ではなかった。ホッと胸をなで下ろした。
 もう一度、裸一貫からやり直してほしい。
 君ならできる・・・気がちょっとする。

 (2011.01.19)   このページのトップへ

『韜晦と諧謔』452

 『韜晦』(とうかい)。
 難しい字やなあ。
 意味は「知ったかぶりをしない」こと。広義では「姿、行方をくらます」意にも用いられる。
 「韜」は、隠すの意、「晦」はくらます。自分の教養・才能を何か他のことで包み隠すこと。
 つまり、「話し手と受け手が、お互い一歩引きつつ座を盛り上げること」である。
 『諧謔』(かいぎゃく)。
 これも難しい字やなあ。
 意味は「相手を楽しませ、その場の雰囲気を和らげるのに役立つ気の利いた言葉」。
 『諧』も『謔』も、たわいもないことを言って人を笑わせる意である。
 こういうことを書いちゃうと、全然『韜晦』的じゃないんだけど、つまり「知ったかぶり」になっちゃうんだけど、ボクはこの2つの言葉が好きです。
 そういうふうに人と接したり、モノを書いていきたいと思うのです。
 ちっとも『諧謔』的じゃないことを書いちゃいました。

 (2011.01.19)   このページのトップへ

『会社に八代亜紀を呼ぼう!』451

 代表は、急にそういうことを思いついて、彼女に電話をしたそうです。
「昔も会社に呼んだことがあるのよね。彼女、いい人だから大丈夫だと思うよ」
 そう言いました。
 八代亜紀かあ・・・。
 ボクは『舟歌』を思い出しました。
 〜お酒はぬるめの燗がいい〜、肴はあぶったイカでいい〜っと。
 でも、どうして?
 ボクが詰め寄ると、妻はこう言いました。
「あっそれ、さっき見た夢よ、夢」



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