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★エッセイ『ことなひまめのオッペケペーですっとこどっこいな日常』
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『ダサ〜イ! カッコワル〜イ!』950

「ダサ〜イ! カッコワル〜イ!」
 トトトトやってる妻に言われました。
 なぜでしょう?
 あのですね、ボクは「ラジオ体操」をしてるんです。30分に1回。
 腰が痛いからです。
 その格好を見て、妻はそう言ったのです。しかも、思いっきり笑ったのです。
 自分でもギクシャクしてるとは思います。
 腰が痛いから、体操のお姉さんのようにスムーズにはいきません。
 ギッコギッコギ〜。
 ちょっと、ちょっと、そんなに笑わなくてもいいじゃんよ。

 (2011.04.11)   このページのトップへ

『ようやく役に立った』949

 イクちゃんから電話があった。
 喜んでいた。「即席パスタ」や「即席スープ」などは特に絶賛された。
 どれも、震災直後、スーパーAMANOに売れ残っていたものばかり。
「こういうものは、仙台でも全然売ってないのよ」と、イクちゃん。
 震災から1ヶ月、フツーのカップ麺にも飽きてくる頃だろう。
 とにかく、ようやく具体的に「お役に立った」ことがうれしい。
 イクちゃんは、いつか秋田に行くことを励みに頑張る、と言っていたらしい。
 そう言えば、昨夏、秋田に来る直前に夫が事故に遭い、彼女は来れなくなったんだっけ。
 今度こそ、ギター弾いて一緒に歌おうね!

 (2011.04.11)   このページのトップへ

『石川遼19歳』948

 いい男だ。
 獲得賞金を全部、震災の支援金にすると言った男。
 この若者、ただもんじゃない。
 かつての『はにかみ王子』は今、『男の中の男』になった。
 石川遼19歳。



 (2011.04.11)   このページのトップへ

『ノー・ニュークス No Nukes』947

 ボクたちが最も支持している『ジャクソン・ブラウン』。『人間の苦悩、悲しみ、葛藤、生死、愛、社会に対する思い』をナイーヴな感覚で表現できる数少ないミュージシャンだ。
 彼は、1979年にスリーマイル島原子力発電所で起きた放射能漏れ事故に抗議する「ノー・ニュークス」コンサートを企画したことがあった。今から30年以上も前のことだ。
 原子力発電所建設反対運動の一環として79年9月、マディソン・スクエアにドゥービーやボニー・レイット、CS&Nなど、ウエストコースのミュージシャンたちが多数集まった『ノー・ニュークス〜ミューズ・コンサート』。
 ブルース・スプリングスティーンとデュエットした『STAY』は圧巻だったという。
 今、世界各国で『No Nukes運動』が再燃している。
 それにしても、30年間、人間は一体何をやっていたんでしょう。今起こっている運動も、どうせまた「過ぎてしまえば・・・」なんでしょうか?



 (2011.04.11)   このページのトップへ

『今思えば』946

「今思えば夢のような暮らしでした」
 全壊した家の瓦礫の中から、折れた桜の木のかけらを拾いながら、そのお父さんはつぶやいた。
「この桜の木の下で、家族でお花見をしました」
 今思えば・・・。
 何気ないフツーの暮らしが、夢のような暮らしだったんだよね。
 これからは、もっと大切にしていこう。もっともっと感謝していこう。

 (2011.04.11)   このページのトップへ

『名も知らぬあなたへ』945

 送られてきたランドセルに添えられていた手書きのメッセージ。
「ぼくはこのランドセルを1年生から6年生まで使うことができませんでした」
 この子は何か病気だったのだろう。医者に「体力がつくまで」と言われていたそうだ。
「たいせつにほかんしていた『かい』がありました」
 いろんな思いを詰め込んだたくさんのランドセルが今、被災地の小学生に届いている。

 (2011.04.11)   このページのトップへ

『天井ガダガダ』944

 何だ、何だ、何だ! 地震か?
 う〜ん。
 どうやら壊れた天袋から、大きな鳥が天井裏に入り込んだようだ。
 ガダガダガダガダ、バダバダバダバダ・・・すごい音だ。
 う〜ん。
 う〜ん。

 (2011.04.11)   このページのトップへ

『1ヶ月ってこんなに』943

 長かったのか? 短かったのか?
 それすら分からない。
 信じたくないことを、信じたくないままに、見て過ごしてきた。
 今でも「夢」かと思う。
 でも、少なくともこの1ヶ月は、人生最大の『辛い日々』だった。
 その日々は、まだまだ続く。

 (2011.04.11)   このページのトップへ

『室井佑月は怒っている』942

 『あさイチ』のコメンテーター、室井佑月は怒っている。
 この人は地顔も怒っている。
 怒っている地顔の人が、進まない国の震災対応に怒っている。
 もっと怒れ! と思う。
 地顔とはいえ、この人の「怒った顔」はいいね。



 (2011.04.11)   このページのトップへ

『復興さん』941

 テレビでコメンテーターがしゃべっている。
 胸にネームプレートを付けている。
「えっ? この人『復興』さんっていうんだあ」
 パソコンに向かっていた妻が、画面を見てつぶやいた。
 確かにネームプレートに『復興』と書いてある。復興さんが復興について語っている。
「珍しい名前だね。鍛冶屋の鍛冶屋さんみたいな・・・」 
 そうこうしている間に画面が変わった。
 隣の人は『避難所運営』さんだった。

 (2011.04.11)   このページのトップへ

『石原もいいこと言うじゃん』940

「パチンコは我慢しなさい。自販機なくても生きていける」
 当選の勢いでベロが回っていた。でも、彼のこの発言はよかったね。
「パチンコと自動販売機で合わせて1000万キロ・ワット近い電力が消費されている国は日本以外にない。こういう生活様式は改めたほうがいい」
 そうだ、そうだ。
「パチンコもキャバレーもクラブもカラオケもゲーセンも牛丼屋も、夜間の歓楽はみんなみんな我慢しなさい!」
 ボクが言う。
「ちょっと、牛丼屋って歓楽?」
 妻が突っ込む。
「ここにないものは全部『カンラク』!」
「そお? 単なる『ひがみ』じゃない?」

 (2011.04.11)   このページのトップへ

『カルトに気をつけよう』939

 こういう時に「カルト」宗教が起こります。
 気をつけましょう。
 心のすきを狙います。
 気をつけましょう。

 (2011.04.10)   このページのトップへ

『いろんなモノがスッカラカ〜ン』938

 今、最後のお菓子『パリンコ』を食べ終えました。
 もうスッカラカ〜ンです。
 冷凍庫の中身もほぼスッカラカ〜ン。
 保存食もスッカラカ〜ン。
 支援物資をたくさん買ったので、ついでにお金もスッカラカ〜ン。
「私たち、もしかしたら被災地よりも貧困かもね」
 確かに、石巻の実家よりも何もありません。
「被災か否かの問題ではないようだね」
 震災のせいじゃなく、相変わらずのことなんですけど・・・。

 (2011.04.10)   このページのトップへ

『やるなあNHK』937

 震災後、ず〜っとお世話になっているNHK。
 テレビもラヂオもNHKオンリーだった。
 もっとも、もともとボクらは基本的に民放は見ない。
 これらの偏りのない情報が、どれだけ役に立ったか分からない。
 素直に言います。
「NHKありがとう!」
 これからもよろしくお願いします。
 『おひさま』も見てます。

 (2011.04.10)   このページのトップへ

『人生70年』936

 かつて人生50年と言われていた時代がありました。
 それが、人生90年の時代になりました。
 ボクはね・・・。
 「人生70年」くらいがちょうどいいと思うんですよ。
 これだけ高齢化が進んで、社会保障費が膨らんで、若者が老人の負担を過度に担う社会は継続性がないと思うんですよ。
 今回の地震で、老若男女、多くの命が奪われてしまいました。
 同時にこれからは、放射能の「晩発性の後遺症」が、否が応でもボクたちの「寿命」を縮めることになるでしょう。少なくとも「東日本」においては。
 人生70年。そう覚悟を決めれば、1日1日をもっと大切に、もっとより良く生きられるはずです。
 ボクは、自分の寿命はあと20年と覚悟を決めました。
 ダラダラ子どもたちに負担を負わせて長生きするよりも、残り少ない人生と自ら決め、悔いのないように楽しく生きようと思っているのです。
 決して悲観的な意味じゃないですよ。
 妻がとっても可愛く見えます。

 (2011.04.10)   このページのトップへ

『何の選挙だっけ?』935

 そう言えば、今日は選挙だった。
 何の選挙だっけ?
 ワールドカップを見ながら、脇で子どもと「サッカーゲーム」してるみたいな。
 そのくらい注目度が低かった「統一地方選挙」。
「行く?」
「行くよ。国民の権利だもの」
「誰に入れる?」
「アブラっぽくない人でいいんじゃない?」
「そうだね。二択だもんね」
 こんなに関心のない選挙も珍しい。

 (2011.04.10)   このページのトップへ

『西山審議官の地顔』934

 原子力安全保安院の西山審議官。
 この方、1ヶ月に渡ってテレビに露出している。
 東電のスポークスマンが頻繁にメンバーチェンジするのに比べると、彼はよく頑張っていると言える。
 この方、ボクらは初出の頃からこう思っていた。
「誰かに似ている」
 ようやくその疑問が解けてきた。
 大変失礼だが答えはこうだ。
「加藤茶でございます!」
「岡本信人と足して2で割った顔だ!」
「いつも笑っている!」
 最もシリアスな場面で登場する西山審議官の地顔。
 地顔だけに、かえって笑えます。危機感が和らぎます。
 ボクらは西山審議官、大好きです。



 (2011.04.10)   このページのトップへ

『フツーの暮らし』933

 石巻に行く日取りが大体決まった。
 19日〜21日になりそうだ。
 おばあちゃんを連れて戻ることになる。
 おばあちゃんに今必要なのは、「フツーの暮らし」だ。
 ボクたちにとってもそれは同じ。
 いつものように、ゆったりとした時間を過ごせればいい。
 今は、それが何よりの親孝行かもしれない。
 傷が癒えるまで、いつまでも一緒に暮らそうね。

 (2011.04.09)   このページのトップへ

『みんな空の下〜手をつなごう』932

 何も怖くない。1人じゃないよ。みんな空の下・・・。絢香

 「永遠」って言葉あるのかな? 未来を思うと怖くなるけど、ずっとずっと続く夢があるから、手をつなごう。絢香

  

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『2度目の散歩』931

 腰の痛みは癒えず、午後からまた散歩に出た。
 ジッとして座っていられないのだ。
 雨が降っていたので傘をさした。
 後ろからワゴン車が近付いてきた。
「おう! なした」
 副会長のガッツ春松さんだった。
「腰、痛くて散歩っす」
「オレも腰痛え。おまげに肩も上がらねえ」
 春松さんは、そう言って肩を上げようとして顔をしかめた。
「60肩っすね」
 ボクが言うと、彼はニヤッと笑ってこう言った。
「なもや、30肩だべ」
 ガッツ春松さんは、こういうジョークを言う人だ。
「まず、あまり無理すんな」
「春松さんも」
 ワゴン車は走り去った。

 (2011.04.09)   このページのトップへ

『村の三役として』930

 スナイパー会長の『マサショーリュー』氏とファイター『ガッツ春松』氏とタッグを組んでいるボク。
 役員会で小さくなっていると思うでしょ?
 それが違うんですよ。
 ボクは負けてないんですよ。
 『正義感』では、真理判事の次に誰にも負けないボクは、言うべきことははっきり言う。糾すべきことはキッチリ糾す。
 そういうポジションで戦っているのです。ヒュ〜ヒュ〜!
 マサショーリューにだって負けてませんよ。カッケエ〜!
「そういう短腹だから、みんなおっかながって誰も発言できないんですよ! 会長たるものそれではいかんのです!」
 とか何とか平気で言っているんです。これホント。
 隣のマサショーリューのこめかみがピクピク動き、右手が持ち上がりそうになるのを横目で見ながら、ボクは決死の覚悟で戦っているわけです。
 そういうことが最近、こんな形になって表れてきました。
「あっ、ヤススさんですか。あの件、よろすぐお願いすます」
 そういう電話がかかってくるんです。ほとんど毎日のように。
 あのマサショーリューが、ボクに敬称を付け、敬語を使ってるんです。
 すごい変化でしょ? もうマサショーったら、可愛いんだから!

 (2011.04.09)   このページのトップへ

『真夏の大演芸大会』929

 ボクは今、村のイベントを企画している。
 古き良き時代の「楽しかった夏祭り」を復活させたい! それが企画趣旨になっている。
 いろんな企画が、頭の中をぐるぐる駆け巡る。
 『一人一芸大会』。
 『カラオケのど自慢大会』。
 『ビンゴゲーム』『ジャンケン大会』などなど。
 とっておきの企画がある。
 『町村小劇団〜田舎座〜』の興行である。
 脚本はボクが書き、村人が役者になって演じる。演出もボクがやる。
 『村民ミュージカル』とか『村民オペラ』なども考えたが、こっちのほうが実現可能で面白そう。
 そんなことを考えていると、日々の大変さが少しまぎれてくる。

 (2011.04.09)   このページのトップへ

『久しぶりの散歩』928

 腰が固まって痛い日が続いている。
 今朝、小雨の中、傘をさして散歩に出掛けた。
 昨日からの雨で、川は濁流となって流れていた。
 一瞬、津波を思い出して身震いした。
 水かさの増した岸辺に、『ネコヤナギ』がたくさん芽吹いていた。
 『フキノトウ』も白い花をつけていた。
 『舘(たて)の山』に向かって祈った。
 これ以上、災禍が広がりませんように!
 ボクの腰も治してください!
 『舘の山』には『山の神』が住んでいる。ばあちゃんは『山の神』になってボクらを守っている。

 (2011.04.09)   このページのトップへ

『お金の配分』927

 1200億円が集まっている。
 義援金である。
 その配分基準のようなものがようやく決まった。
 被災者の手に届くのはこれから先だ。
 避難所を離れ、他地域の住宅に移れば、お金なくして生活できない。
 被災した自治体を経由して配分される「義援金」がそこまで届く保障はない。
 義援金に限らず、これから「お金」の問題がクローズアップされてくるだろう。
 「お金」が、良好だった人間関係を壊してしまうこともある。
 それが不公平だったり、偏っていたりすると、そういう問題をより深刻にする。
 せっかくの善意のお金が、かえってトラブルを引き起こすことにならないよう、行政にはきめ細かい対応をお願いしたい。

 (2011.04.09)   このページのトップへ

『食料全部送っちゃった』926

 妻のバンド仲間だった「イクちゃん」がピンチだ。
 昨夏、交通事故で夫が重傷を負い、命はとりとめたものの「介護生活」を余儀なくされた。
 イクちゃんは、その夫の世話をしながら、深刻な被害を受けた地域で生活している。
 何とか立ち直ろうとしていた矢先、追い討ちをかけるように、その勇気をくじくように、おとといの余震が起こった。
 夫と白内障の飼い犬は、倒れたタンスの下敷きになった。
 彼女は、火事場のクソ力で救出したそうだ。
 自分を「小さなお父さん」と称していた。
 イクちゃんのメールの文面には、「怒り」を通り越して、気力をなくした「疲れ」がにじみ出ていた。
「今日、何食べさせよう? 何もないんだ」とも書いてあった。
 石巻に持っていくために買い集めた「支援物資」がたくさんあった。カップラーメンや缶詰、餅・・・。
「石巻よりも深刻だ。力にならなければ!」
 妻はそう言って、それらを全部送ることにした。
 そのことをイクちゃんに伝えると、イクちゃんはこんなメールをよこした。
「ありがとう! 『こまり』(妻のニックネーム)のことを、娘は『神様だ』と言っている」
 妻の顔は神々しく輝いている。

 (2011.04.09)   このページのトップへ

『たしかなこと』925

 一番大切なことは特別なことではなく、ありふれた日々の中で君を、今の気持ちのまま見つめていること。小田和正

 「ありふれた日々」が今、「特別なこと」になっている。



 (2011.04.09)   このページのトップへ

『節電に水を差さないか?』924

 政府では、夏の節電を真剣に考えている。
 ボクらも『夏はエアコンをやめて保冷剤を』と呼びかけている。
 そんな中、例の電力会社は『計画停電を中止する』と発表した。
 またやったな、と思った。
 どうも、この会社は『全体思考力』が欠落している。
 頭がおかしい。狂っている。
 国民の心理がまるで分かっていない。
 ガスタービンを何台も増設するとも言っている。
 そういうことじゃないんだよ!
 そんなことよりも、肝心なことがあるんじゃないのか!
 原発の速やかな安全・安定化!
 すべてはそれからだし、国民が節電を真剣に考えているのに、それに水を差す発言は・・・
 やめろ!!!

 (2011.04.08)   このページのトップへ

『ドミノ倒し』923

 1枚1枚、ドミノを並べていました。
 さあ、あと1枚で完成です。
「ようし!」
 手に力が入ります。
「やったあ! 完成!」
 その時です。
 グラグラグラ・・・。
「あっ!」
 タタタタタタタタタ・・・。
 すべてのドミノが倒れてしまいました。
「今までの苦労は何だったの?」
 今回の巨大余震。
 倒れたドミノを、足で蹴飛ばしたくなっている人の気持ちがよく分かります。

 (2011.04.08)   このページのトップへ

『ありえない環境』922

 今朝、雨の中、隣のケンゾーさんがやってきた。
「腰なんとだ?」
 「石」を心配しての言葉だった。
「電気、午後から来るべ」
 彼が、電力会社の知人から収集した秘密情報だった。
「水使え」
 これも、断水で困っていたボクたちへの朗報。
 彼は、山林土木の仕事をしている関係で、「発電機」を持っている。
 前の停電の時もそうだったが、停電も何のその、彼は発電機で井戸水を汲み上げられる。停電の中テレビだって見られる。
 ボクたちは、お言葉に甘えて「水」を汲ませていただいた。
「お隣に電力会社があるみたい」
 うれしそうに妻が言った。
 ボクたちは、みんなに申し訳ないくらい、ありえないほど恵まれた環境なんです。

 (2011.04.08)   このページのトップへ

『海が可愛そうだ』921

 『放射能汚染水』は言うに及ばず、腐敗した魚介類なども海に捨てられている。
 海はゴミダメのなのか。
 ハキダメなのか。
 海が可愛そうだ。

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『桜』920

 ボクがそばにいるよ。
 君を笑わせるから。
 桜舞う季節数え、君と歩いてゆこう。河口恭吾

 今年は、はしゃいだり、愛でられたりされないかもしれないね。
 桜・・・。
 それでも、君は・・・。
 それでも、君は・・・。
 そこに咲いていてくれるね。 
 ずっとボクたちの心に、
 寄り添って、
 咲いていてくれるね。
 ねえ、桜・・・。



 (2011.04.08)   このページのトップへ

『旧姓、錦部真澄さん』919

 「にしきべますみ」さん。現在「斉藤真澄」さん。
 無事でしたら連絡ください。
 誰かご存知でしたら連絡ください。
 妻のOL時代の後輩です。気仙沼に住んでいるはずです。
 震災後、連絡が取れずにおります。妻が非常に心配しています。
 ボクのエッセイも読んでくれていました。
 ボクも心配しています。
 どうか、無事でいてください。
 連絡待ってます。

 (2011.04.08)   このページのトップへ

『残酷ですよ』918

 テレビでおばちゃんが言っている。
「残酷ですよ」
 何で自分たちだけが。
「残酷ですよ」
 不公平が嵩じると革命になる。暴動になる。
 東北人は「辛抱強く」「大人しい」「人がいい」。
 でも、それに乗じてあんまり「悪さ」すると、そのうち爆発するよ。堪忍袋の緒が切れるよ。
「残酷ですよ」
 いじめ過ぎですよ。
「残酷ですよ」
 この言葉が、頭の中でリフレインする。
「残酷ですよ」
「残酷ですよ」
「残酷ですよ」
 残酷過ぎますよ。

 (2011.04.08)   このページのトップへ

『半日停電』917

 今、やっと電気が来た。
 ここも「震度5弱」だった。
 一時的に「電気」と「水道」が止まった。
 でも、うちなんか全然「はなくそ」だ。
 せっかくどうにか「ライフライン」が整ってきたばかりの仙台、石巻方面の人たちは、どんな気持ちで暮らしているだろう。
 仙台の子どもたちは大丈夫だった。石巻の家族の被害も少なかったが、七ヶ浜の家族だけは、津波の恐怖で全員高台に避難したそうだ。
 昨日、やっとガスが復旧して、1ヶ月ぶりに風呂に入ったばかりだった。地震時、ヒロシくんはまさにその風呂に入っていた。裸であたふたしたそうだ。
 カッツは、パジャマの上にズボンをはいて、革靴をはいて逃げたそうだ。
 電気も水道も、復旧したばかりの「ガス」までも、元の木網、振り出しに戻った。あまりにも可愛そうだ。
 もう、何もかも嫌になっているだろうな。
 リカさんも「生きた心地がしない」と言っていた。
 妻の友人たちのメールにも、「激しい怒り」がにじみ出ている。
 やり場のない「怒り」に脱力している。
 あんまりだよ!
 いい加減にしろ!
 頑張りにも限界があるじゃないか!
 おだづなよ! このっ!

 (2011.04.08)   このページのトップへ

『俊敏な妻』916

 深夜11:52。
 メシメシメシメシ・・・。
 グラグラグラグラ・・・。
「地震だ!」
 妻が叫んだ。
 電気が止まった。
 ボクは暗がりで懐中電灯を探した。
「あった!」
 寝ぼけていたのだろうか。
 スイッチが分からない。
 モチャモチャしてる間に揺れは収まっていた。
 やっとスイッチを入れて、妻のあとを追って表に出た。妻はいなかった。
 雨が降っていた。ボクは妻の名を叫んだ。
「ま〜!」
 答えがなかった。
 しばらくして、ようやく妻が戻ってきた。
 顔面蒼白で、足は裸足だった。いや、片方だけ靴下をはいていた。
「何やってたの?」
 聞かれた。
「いや、ちょっと・・・出遅れたみたいだ」
 俊敏な妻は、裸足で全速力で走ったらしい。後ろを見たらボクがいなかったらしい。
 濡れた靴下を脱いでいる妻を見ながら、密かにボクは思った。
 代表はきっと、何があっても生き残るだろうな。

 (2011.04.08)   このページのトップへ

『かなり嫌なこと』915

 募金活動をしている女高生を待ち伏せして、義援金を脅し取った高校生がいる。
 こういうヤツは、どこまでいっても「こういうヤツ」なのだな。
 平時でも「こういうこと」をしていたヤツは、非常時でも何も変わらないのだな。
 変わるわけもないよな。
 じゃあ、不良がみんなそういうことをしているかというと、そんなことはない。
 今そんなことをしているヤツは、人の痛みが分からないヤツ、感受性のかけらもないヤツ、自分のことしか考えないヤツ、そういう想像力すらないヤツであって、「フツーの不良」ともちょっと違う。一緒にしたくない。
 何と言うか、もう「救いようのない生きもの」だと思う。ヘドが出そうだ。愚鈍、唐変木、朴念仁、でくの坊・・・。
 フツーの不良は、結構優しくって、ボランティアで頑張ったりしているんだ。
 そういう優しい不良たちを、ボクは何人か知っている。
 それにしても嫌なニュースだった。

 (2011.04.07)   このページのトップへ

『ちょっといいこと』914

 以前紹介したことのある村のおばあちゃん、「ミセスホウレン」。
 エッセイ71『行列ができるかもしれない』に書きました。
 そのおばあちゃんから昨日電話があった。
 ボクらはちょうど、歯医者へ行く前でバタバタしてたのですが、彼女の用向きは深刻でした。
「昨日、郵便局さ行ったども、1日早くてまだジェンコ入ってねくて、今日行がねば、洗濯機のジャンコだの何だの払わにゃばねして・・・」
 つまりクルマに乗せていってほしい、ということでした。
「いいよー。今すぐ行くからねえ」
「なっとが、ばあちゃんどご助けるど思って」
 彼女は受話器の向こうで拝んでいました。
 アップダウンの激しい郵便局までの道を走りながら、クルマの中でミセスホウレンは言いました。
「この道の途中で5回も休み休みしねばねえんだあ」
「ばあちゃん、またいつでも電話してね」
 そう言って、彼女を家まで送ってから、2人で歯医者に向かいました。
 ちょっといいことをしたら、ちょっといい気持ちになりました。 

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『がん細胞』913

 「原発」は「がん細胞」だ。
 人体に巣食う「がん細胞」だ。
 原発の事故処理は、特効薬のない「がん治療」にも似て、決定的な封じ込めができないまま、ジワジワと全身を蝕んでいる。
 日本には一体、どれだけの活性化していない「がん細胞」があるのだろうか。
 アメリカには200個以上の「がん細胞」があるらしい。
 「がん」が生活習慣病であるように、「原発」も我々の生活習慣と密接に関係している。
 これ以上、「がん細胞」を増やさないようにして、生活習慣を改善していくしかない。

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『じしん3回、大丈夫』912

 大正7年9月5日生まれ。
 福島県新地の避難所にいる93歳のおばあちゃんが、テレビに向かってスケッチブックを見せながら、こう言っていた。
「じしん3回、大丈夫」
 関東大震災、三陸津波、そして今回。
 大正3年生まれの、3年半前に亡くなったうちのばあちゃん。
 震災ばかりか、戦争で若くに夫を亡くしているばあちゃん。もし、ばあちゃんがもう少し長生きしてたら・・・。
 これ見ないでよかったね、ばあちゃん。

 (2011.04.07)   このページのトップへ

『ほうしゃ線に気をつけて!』911

 林檎のほっぺをした女の子、山田怜海(れいみ)ちゃん。
 福島県新地の避難所にいる子どもが、テレビに向かってスケッチブックを見せながら、こう言っていた。
「ほうしゃ線に気をつけて!」
 インタビュアに「放射線は怖いですか?」と聞かれて、
「死ぬかもしれないです」
 と言っていた。

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『うらやましい!』910

 変な意味じゃないですよ。
 さっき、仮設住宅の映像を見ていての会話です。
「わっ! 全自動洗濯機だってよ!」
「わっ! テレビうちよりでっけえ!」
「わっ! 冷蔵庫もでっけえ!」
「わっ! 電気ポットもある!」
「わっ! 電子レンジだってよ!」 

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『空も海も心もつながっている』909

 『原発事故』で、放射能を含んだ空気が「空」を舞っている。
 同じく、大量の「汚染水」も「海」に流れている。
 これはもう、福島だけの問題でも、日本だけの問題でもない。
 世界中が多かれ少なかれ『放射能』の脅威にさらされている。
 世界は「空」や「海」でつながっていることを、あらためて痛感した。
 このことは、日本以外のどの国に事故が起こっても同じことなのだ。 
 「対岸の火事」で済まされない、人類全体に対する重大な責任が問われるのだ。 
 日本以外の原発保有国も、よくよくこのことを肝に銘じてほしい。
 それとは別に、もう一つ、つながっていることを実感したものがある。
 善意にあふれた世界中の人間の「心」だ。
 これからは、その「心」に期待するしかない。

 (2011.04.07)   このページのトップへ

『節電が地球を救う』908

 『原発事故』によって、奇しくも日本中、『節電』が必須になった。
 『京都議定書』なんかではちっとも埒が明かなかった『CO2削減』。
 そうなんだよ。
 そういうことが必要だから、こういうことになったのだよ。
 電力に過度に頼らない暮らしが必要だったんだよ。
 田舎暮らしをしろとは申しませんが、もう少し「地球にやさしい暮らし」をしなさいって言われたんだよ。 
 「ライフスタイル」を変えましょう。 
 「本当の幸せ」を考えましょう。

 (2011.04.07)   このページのトップへ

『被災地からの逆頑張れコール』907

 ボクの「石」や「歯痛」について、被災地の石巻や七ヶ浜の家族から「頑張れコール」が送られている。
 こっちが励まさなきゃならない時に、逆に励まされている。
 う〜ん。有難いような情けないような・・・。
 こっちが元気でなければ、何事も始まらないのだなあ。
 復興のためにも、むしろボクたちのほうが頑張らなきゃならないんだなあ。
 おい! この虚弱児! 
 しっかりしろ! 
 は、はい・・・。

 (2011.04.07)   このページのトップへ

『頼むゼ! 気仙沼のカツオ』906

 復興の呼び水になるだろう。
 気仙沼漁協の漁師さんたちが、「カツオ漁」を6月に始めることを決めた。
「こういう時だから、声をあげないと!」漁師の1人が叫んだ。
 やったあ〜! 
 頼むぜ、気仙沼! 頼むぜ、カツオ!
 早く食いでえ! 食って食って食いまくるゾ〜!

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『お母さんにあげたい!』905

 被災地の姪のU子が震災前に入籍した。秋に結婚式を挙げることになっていた。
 彼女は、「こんなことになってしまって先に延ばそうかなあ」と言っていたそうだ。
 でも、ボクたちは、こういう時だからこそ、彼女を励ましたいと思った。震災と「人生の門出」は分けて考えなきゃいけない。妻はそう言った。
 人生の門出には、「本物」を送りたいと思った。陶芸家、佐藤秀樹氏の器は「本物」だ。これしかない! 
 歯医者の帰りに、昨日、「三温窯」さんに行った。
 妻の実家の震災被害を、ご夫婦は非常に心配してくれた。ボクの「痛い災難」にも同情してくれた。
 U子の「結婚祝い」に、ボクたちはステキな「えくぼ皿」のセットを購入した。
 のし紙を必死になって探してくれた秀樹さんは、最後に妻に向かってこう叫んだ。
「お母さんにあげたい!」
 そして、コーヒーカップを何種類か出して、その中から選ぶように言った。
 恐縮しながらお言葉に甘えて1個選んだ。
 普段は、あまり感情を表さない寡黙な「陶芸職人」。そんな彼の「お母さんにあげたい!」コール。
 うれしかった。

 (2011.04.07)   このページのトップへ

『300回男』904

 親愛なる『300回男』鈴木東栄からワインが届いた。
 送り状には「ことなひまめ事務所代表・伊藤真理様 執事・会計担当 伊藤靖様」と書いてあった。
 そっか、900回になったんだった。
 エッセイを書き始めて、1年と3ヶ月。
 本当にいろいろあったもんだ。
 最近は、「オッペケペーで、すっとこどっこいな暮らし」とばかりは言ってられないことが多いけど、これからも、身体の続く限り、こうやってバカみたいなことを書き続けていくことだろう。
 どんだけの人が見てくれているかも分からないけど、彼のようにボクのエッセイを楽しみにしてくれている人が1人でもいる限り、これからも書いていくつもりです。
 ただ一つ心配なのは、『300回男』の懐具合です。財布の中身です。
 とってもうれしいんだけど、そんなにいつも気張らなくてもいいんだかんね。
 ・・・と言いつつ、今日は2人でワインをごっつおになるよ! 東栄、いつもいつもホントにありがとうね!(お礼のメールに代えて)

    

 (2011.04.06)   このページのトップへ

『石巻近況』903

 今後も1日おきに風呂に入りにくるとはいうものの、ようやっと「あの家族」が帰った。
 おばあちゃんも、ようやっと「畳の部屋」に寝られることになった。
 リカさんも「保育園」の保母さんから解放される。
 昨夜は、久々に家族水入らずの団らんがあったようだ。よかった、よかった。
 ボクらも、ようやっと実家に向かうことができる。
 そして、片耳が聞こえなくなったおばあちゃんを連れてきて、秋田でしばらく「心のケア」にあたることになる。
 おいしいもの食べて、お風呂にゆっくり入ったら、きっと耳も治るはずだ。体重も増えるはずだ。
 楽しみになってきた。いよいよボクたちの出番だ。

 (2011.04.06)   このページのトップへ

『シラケてはいけない』902

 震災から1ヶ月近くになる。
 未曾有のことが起こり、ボクらはその間、いろんな「人間」を見てきた。
 少なくともボクは、世界中の「人間の良心」を見てきたつもりだ。
 支援の手を伸ばそうともがいている人、自分のできることをやろうとしている人。そういう人を見ていると、いつも心が元気になった。素直に「人間」が好きになった。人間もまんざらでもないことが分かった。
 時間が経ち、復興が落ち着き、平時に戻ったら、ボクが書いてきたことは「熱過ぎて恥ずかしい」と思えることになるかも知れない。
 でも、ボクはそれでいいと思う。そういう自分も好きである。
 考えてみようよ。
 不況、就職難、少子高齢化・・・。震災が起こる前のボクたちは、もっと深刻に将来への不安に苛まれていたではないか。暗かったではないか。人が人を信じられなくなっていたではないか。
 人々は、どこかに「希望」を求め、もともと持っていた「良心」の発揮場所を探していたのだ。1ヶ月前までは。
 今回の災禍をきっかけに、人は、良心を発露する場所を見いだしただけなのだ。そう思いたい。
 そういう人がすべてとは言わない。すべての人が「いい人」だとはもちろん言わない。「なんちゃっていい人」も多数いるだろう。「にわかいい人」もいるだろう。「いい人ぶって悪さしてる人」もいる。
 でもボクは、世界中の人が「今自分にできること」を真剣に考えたり、「かける言葉」にナーバスになったり、今まで気付かなかった自分の「小さな良心」に気付いたり、普段なら照れてやらなかった「小さな親切」を実行したり、そういう人間が好きだと思うのです。そういう人間を信じたいと思うのです。
 だから、こんな時期からもう、シラケたり、ハスに構えたり、引いた所からものを言う人は好きじゃないんです。
 そういう人がいて、「2チャンネル」なんかでほざいてるのは勝手だけど、ボクは同調したくない。
 一番大事なことは、逃げないで最後まで真面目に「考え続ける」ことだと思うし、それができないならば、そういう自分をよく知って、しばらく黙っていたほうがいいと思うんです。

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『復興の歌ナンバーワン』901

 夕べ、NHKを見ていたら久しぶりに歌番組がかかった。
 被災地への思いを込めて大物歌手たちが歌っていた。
 ナンバーワンは、何と言ってもこれだった。
 これぞ、復興の歌だ。

  

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『バックナンバー 〜900』はこちら。

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